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代表取締役社長
代表取締役社長 佐藤 龍二

 いま、経済の構造変化が起きている、と言われています。変化の要因として、日本の総人口減による市場縮小、デジタル化と技術革新、サステナビリティへの対応、人々の価値観や生活様式の変容などがあげられますが、コロナ禍による経済への最大の影響は、この構造変化が“加速”したことにあるのではないでしょうか。

 ミルボンでは、変化のスピードに対応するために、2020年6月から「18ヵ月ミッション」を実行、DX戦略を初めとする施策のスピードを上げていきました。その結果、2020年はコロナ禍の影響を受けたものの、力強く回復し、2021年は過去最高の売上を記録。「連結売上高移動累計」のグラフでは、2019年と2022年を結ぶときれいな直線となり、コロナ以前からの「ミルボンの成長軌道」にしっかりと乗ってきています。この助走期間を経て、ミルボンは「2022-2026中期事業構想」をスタートさせました。

 まず、日本においては、時代に対応した美容室のあり方改革「サロンソーシャルイノベーション」を起こしていきます。ミルボンはこれまで、美容室の事業基盤強化のお手伝いをしてきましたが、コロナ禍を通して、美容室の強みと大きな可能性が見えてきました。必ず来店すること。定期的であること。滞在が長時間であること。そこには、美容室ならではのリアルの強みがあり、地域社会のコミュニティとしての可能性があります。これらを十分に生かし、生活者視点、社会視点で、美容室のあり方を改革していきます。

 この改革には、ふたつの柱があります。
ひとつ目の柱は、「ビューティプラットフォーム構想」です。この構想の中心となる「スマートサロン戦略」では、リアルとデジタルを融合した、あらゆる美容サービスを体験できるサロン空間「スマートサロン」を美容室に提案し、賛同いただける美容室とともに全国に展開していきます。さらに、「ビューティライフケア戦略」では、ヘアケア、スキンケア、ビューティヘルスケアの3つの分野で、美しく生きるための商品を開発・展開。これらのプロフェッショナルな商品を、お客様がいつでも買えるようにする“milbon:iD”などのDX戦略と掛け合わせることで、美しく生きるためのプラットフォームを創造していきます。

 ふたつ目の柱は、「サステナビリティコミットメント」です。美容室へのサポートとサステナビリティをトータルに考え、美と心の豊かさにつながる美容産業を創造することで、持続可能な社会、住み続けられる街づくりに貢献します。もちろん、メーカーとして、ミルボン自身のイノベーションも欠かせません。カーボンニュートラル生産態勢の構築や、責任ある原料調達など、社会的な課題に対しても積極的に取り組んでまいります。

 ミルボンは、「アジアNo.1」「世界ベスト5」を中期目標とし、将来的には「日本発(初)、世界No.1グローバルプロフェッショナルメーカー」を目指しています。美容は地域に根差した文化です。そこで、グローバル市場を7つのリージョン(日本、韓国、中華圏、ASEAN、北米、EU、中東)で捉え、中長期的に、リージョンごとの開発・生産体制を構築。美容室を通じて国、地域ごとの“きれい”を創造していきます。

 美しさを拓く。
これは、ミルボンのコーポレートスローガンです。人々が美しく生きられる「未来」を創る。そのために、これからの時代が求める美容室の「新しいあり方」を創る。ミルボンはこの強い意志を持って、これからも、美容室とともに歩んでまいります。

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