WasteandEnvironmentalPollution

廃棄物や環境汚染についての考え方

当社グループでは、商品開発から原材料の調達、製造、流通、販売、お客様の使用・廃棄までの全ての過程において、地球環境に対する責任を果たしていく指針として、「ミルボングループ環境方針」を定めており、その中で廃棄物や容器包装を含む環境汚染について、重点テーマとして選定し、環境負荷低減に向けた取り組みを推進しています。

社会的な認識の高まり

地球規模の課題である気候変動問題の解決に向けて、2015年にパリ協定が採択され、世界共通の長期目標として、「世界的な平均気温上昇を工業化以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること(2℃目標)」、「今世紀後半に温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と吸収源による除去量との間の均衡を達成すること」が合意されました。
この実現に向けて、多くの国と地域が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げ取り組みを実施しています。
プラスチックを用いた包装資材は安定供給面、経済面で欠かせないものになっている反面、その多くは化石由来であり、その包装資材の生産時には多くの化石由来燃料を使用しています。また包装資材の廃棄の際にも多くの化石燃料が使用されるため、カーボンニュートラルの目標に向けプラスチック廃棄物の削減、リサイクルの促進などが求められています。

当社グループとしての認識

包装資材の開発から廃棄に至る全ての過程において、使用する化石由来プラスチック量を削減するだけでなく包装資材の再利用、リサイクルを促進することは、世界環境や人の健康を保護し、事業継続をする上でも非常に重要であると考えています。
またヘアデザイナーを通じ、 美と心の豊かさに繋がる美容産業を創造することで、持続可能な社会の実現に向けた取り組みはお客様・社会の信頼に応える機会であるといえます。

目標設定と取り組みの方向性

当社サステナビリティ推進において、最も重要度が高いテーマを5つの最重要課題として設定しており、容器包装における目標として、下記の目標を設定しております。

石油由来バージンプラスチック使用量削減率:2026年までに15%削減、2030年までに30%削減

2020年比、売上高原単位

上記、目標達成に向けて、包装資材で使用する材料の削減を中核とし、4つのR(Reduce、Replace、Reuse、Recycle)でアプローチしていきます。

目標に対する進捗状況

  2021年度 2022年度 2023年度
石油由来バージンプラスチック削減率 3.7% 0.4% 9.2%

具体的な対応状況

プラスチック使用量の削減(Reduce)

包装資材に使用するプラスチックの使用量を削減しています。

(1) カラー1剤キャップ小型化

カラー1剤キャップ小型化

2022年発売のヘアカラーブランド「ENOG(エノグ)」のパッケージに新形状の小型化キャップの採用を採用いたしました。小型化キャップの開発に際しては、従来品の開けやすさを維持しながらも、1個あたりの使用プラスチック量を3.5gから1.6gへと約54%の削減を行うことに成功しました。

このキャップは当社他ブランドのヘアカラー剤にも順次展開を進めております。ミルボンではヘアカラー第1剤の出荷量が全商品出荷数量の約40%を占めており(2020年度実績)、当社の全てのヘアカラー剤において新形状キャップへの変更が完了すると、年間約55tのプラスチック量削減が見込まれます。これは当社の国内生産品におけるプラスチック使用量の約5.9%に当たります(2020年度ミルボンゆめが丘工場生産実績に基づくプラスチック使用量比)。

(2) 詰め替えパウチキャップレス化及びキャップ小型化

従来のヘアケア用詰め替えパウチでは、すべてのサイズで注ぎ口にキャップを付属していましたが、使い切りサイズである400mLではキャップレスに、1度で詰め替えきれない600ml・1000mlではキャップを小型に変更しました。これにより、プラスチック使用量を年間5.7t削減できる見込みです。

詰め替えパウチのキャップ仕様変更によるプラスチック使用量削減

詰め替えパウチのキャップ仕様変更によるプラスチック使用量削減
詰め替えパウチのキャップ仕様変更によるプラスチック使用量削減

(3) 容器ボトルの薄肉化によるプラスチック量削減

容器ボトルの薄肉化によるプラスチック量削減
薄肉化した新容器ボトル

オージュア リーブイントリートメント17品、500mlボトル34品について、従来の使いやすさ・品質を保ちながら薄肉化することに成功いたしました。これにより、プラスチック使用量を年間約4.8t削減できる見込みです。
リーブイントリートメントは2023年の新商品「オージュア インメトリィ」、500mlボトルは2024年の新商品「オージュア プレセディア」から薄肉化ボトルを採用し、既存アイテムについては順次切り替えを進めていく予定です。

プラスチック素材の置き換え(Replace)

バイオプラスチックの積極的な採用

CG_ミズリセ リリースイメージ

石油由来のプラスチックの一部を植物由来プラスチックに変更し商品パッケージへ配合することで、容器としての品質を保ちつつプラスチックの使用量を削減しています。
2022年9月発売の「COLOR GADGET Color Shampoo(カラーガジェット カラーシャンプー) 」はバイオPET、「Mizulisse(ミズリセ)」はバイオPEを採用し、年間約1tの削減を見込んでいます。

容器の再利用(Reuse)

詰め替えパウチ仕様の推奨

ミルボンでは容器ボトルの継続的な使用を推進するためにシャンプー、ヘアトリートメント、業務用サロンケア詰め替えパウチを20年以上前から販売しております。
オージュアの業務用サロントリートメントにおいては2023年の新商品「オージュアインメトリィ」において詰め替えパウチの仕様を採用いたしました。
従来の180gチューブから500gパウチ+業務用共通空容器に変更する事で、年間約5.5tのプラスチック削減に貢献できます。

「オージュアインメトリィ」詰め替えパウチ仕様の採用 「オージュアインメトリィ」詰め替えパウチ仕様の採用

リサイクルに適した素材への変更(Recycle)

神戸市と小売・日用品メーカー・リサイクラー(再資源化事業者)と共に、循環型社会の実現に向けて協働し、市内各所に回収ボックスを設置、洗剤やシャンプーなど使用済みの日用品のつめかえパックを分別回収して再びつめかえパックに戻す「水平リサイクル」を目指す「神戸プラスチックネクスト~みんなでつなげよう。つめかえパックリサイクル~」に、2021年10月より参画しています。
その取り組みの一環としてミルボンが扱う詰め替えパウチ(1000ml)を、従来使用していたアルミパウチをアルミ蒸着パウチに変更し、紙ラベルをプララベルに変更する事で水平リサイクルに適した素材に随時変更しております。

神戸プラスチックネクストロゴ
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